市販の漢方生薬
漢方薬をそれぞれ専門店で処方してもらうのもいいですが、地方等で不便な場合はなかなかいい漢方薬を入手するのも一苦労です。もちろん症状の度合いにもよりますが、市販の漢方でも実績のある製品がありますので検討してみるのもいいかと思います。
まずは再春館製薬所の痛散湯です。この名前は誰もが耳にしたことがあると思いますが、肋間神経痛をはじめ、坐骨神経痛、三叉神経痛などに効果があるということで広く愛用されています。
痛散湯には5つの生薬が配合されています。まずは「よく苡仁」ですが、これはイネ科ハトムギの種皮を除いた種子が原料で、消炎、鎮静作用があり、滋養作用や緩和作用もあるとされています。
「防已」はツヅラフジ科オオツヅラフジなど近縁植物の蔓性の茎や根茎が原料で、やはり消炎、鎮静作用があるとされ、解熱作用もあります。
「麻黄」は中国北部で産出するマオウ科マオウなどの同属植物の茎のことで、別名エフェドラとも呼ばれています。風寒による過剰な症状を抑制し、発汗を促して肺気を活性化させる新陳代謝改善効果があります。
「杏仁」はバラ科アンズの種子で鎮咳作用や去痰作用、潤腸作用があります。
「甘草」はマメ科ウラルカンゾウ、ネンキンカンゾウ等近縁植物の根で、副作用防止の他、鎮痛、鎮咳、去痰、解熱、消炎、鎮静、健胃、強壮など広く使われる生薬です。
これら5つの生薬をバランス良く配合したのが痛散湯で、使用に際してはエキス顆粒タイプと煎じ薬タイプの2種類があります。外出が多い人は便利なエキス顆粒タイプにすれば、1日3回の服用も手軽にできるはずです。無料試供薬もありますので、まずは1回試してみるのもいいでしょう。